電車の運転士になる方法

受験資格と教習

動力車操縦者の試験を受験するには、省令上は鉄道事業者や軌道会社に所属していることが条件ではありません。すなわち、20歳以上の者であって、運転免許の取消を受けた者の場合は、取消日から起算して1年を経過していれば、学歴や経験、国籍を問わず受験することができ、合格すれば資格を得ることが出来ます。

 

ただし、視力、色覚、心電図等のチェックをクリアする必要があります。かつては裸眼視力0.2以上という条件がありましたが、現在は廃止されています。矯正視力は1.0以上ですが、レンズの屈折度が近視の場合は8.0D(ディオプトリ)以下、遠視では3.0D以下の眼鏡で矯正できる場合に限られています。

 

また、色覚は少しでも異常があると不合格となってしまいます。さらに、内田クレペリン精神検査も課されます。これらの規定は、一般的な鉄道会社の入社試験を受ける際の受験資格にもなっているので、入社試験受験の段階でこれらの規定をクリアしていることが必要となります。

 

一般的には、国土交通省が認可している養成施設において、専門の教育訓練を受けた後で試験に臨むのが通例のようです。その養成施設には、学科講習と技能講習を行う第一類と、学科講習を行う第二類とがあります。

 

JRや大手の私鉄会社は自社の施設を所持していますが、中小の民間鉄道会社の場合には養成施設を持っていないことが多く、その場合には他社に有料で委託することになるようです。

 


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